VTuber の作り方や始め方
VTuber とは
VTuber（Virtual YouTuber: バーチャル YouTuber）とは、3D や 2D のアバターを使用して YouTube や他のプラットフォームで活動するバーチャルなキャラクターを指します。VTuber はリアルタイムアニメーションや録画を用いて視聴者とのインタラクションを行い、多種多様なコンテンツを提供します。
起源と歴史
VTuber の起源は明確にはなっていませんが、キズナアイ（Kizuna AI）さんがバーチャル YouTuber として初登場した 2016 年 12 月 1 日が原点として知られています。ただし、2D のキャラクターとして YouTube 配信を行った例は過去にも多数存在するため、キズナアイさんは自称元祖と呼んでいます。キズナアイさんの登場以降、VTuber という新しいジャンルは急速に普及していきました。
それから 2017 年末頃までに、輝夜月さん、ミライアカリさん、ねこます（バーチャルのじゃロリ狐娘 Youtuber おじさん）さん、電脳少女シロさんといった VTuber たちが活動を開始しました。彼らは、VTuber の火付け役となった五人衆で、五人揃ってバーチャル YouTuber 四天王と呼ばれます。
2018 年には、ネット流行語 100 において、バーチャル関連の単語が数多くランクインし、「バーチャル YouTuber」はトップ 20 単語賞に選出されました。この影響で、さらに多くの VTuber が誕生し、ジャンルの多様化が進みました。
バーチャル YouTuber 四天王の成功を受けて、多数の VTuber が所属するプロダクションが誕生しました。にじさんじやホロライブなどの大手プロダクションが中心となり、バーチャルライバーや生配信を主体とした VTuber が人気を集めるようになりました。さらに、イベントやメディアへの出演が増加し、バーチャルの世界はリアルの世界にも大きな影響を与え始めました。
2022 年 11 月時点のユーザーローカル社の調査によれば、活動している国内の VTuber は約２万人を超えるデータが提示されています。これは、VTuber が単なる一時的なブームではなく、新しいエンターテインメントの形態として定着していることを示しています。
VTuber を始めるためには
VTuber を気軽に始めるのであれば、iPhone などのスマートフォン１台でも配信を行えます。代表的なアプリとしては、IRIAM や、REALITY があります。
VTuber を本格的に始めるのであれば、パソコン、マイク、ヘッドフォン、Web カメラなどのハードウェアや、アバターを作って動かすためのイラストソフト、モデリングソフト、トラッキングソフトなどのソフトウェアが必要になります。また、より高品質で配信するためのオーディオインターフェースや、ゲーム配信をするためのキャプチャーボードも必要に応じて用意します。マイクについてはおすすめの配信用マイク、オーディオインターフェースについてはおすすめのオーディオインターフェース、キャプチャーボードについてはおすすめのキャプチャーボードの記事をそれぞれ参照してください。
VTuber を本格的に始めるための費用は、最低でも 20 ～ 30 万円程度の費用がかかります。また、イラストやモデリングなどを外注する場合は、それぞれで費用がかかります。イラスト代の相場は 3 ～ 10 万円程度、モデリング代の相場は 5 ～ 20 万円程度の費用がかかります。これらの費用は、人気のクリエイターに依頼するほど高額になります。
アバターの作り方
VTuber のモデルとなるアバターを作るためには、イラストとモデリングソフト、そしてモーションキャプチャソフトが必要になります。イラストを描くソフトとしては、CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）、Adobe Photoshop/Illustrator、SAI などが有名です。モデリングソフトとしては、Live2D が有名です。イラストとモデリングソフトを使って、VTuber のモデルとなるアバターを作成します。
- Live2D Cubism - イラストを2Dアニメーションとして動かすhttps://www.live2d.com/
アバターが完成するとモーションキャプチャソフトを使って、自分の動きとアバターを Web カメラを通して連動させます。モーションキャプチャソフトとしては、VTube Studio が有名です。
- VTube Studio – Official Websitehttps://denchisoft.com/
これらの一連の工程は、専門的な技術と知識が必要になるため、一般的には外部のクリエイターに依頼します。作業を依頼した場合、イラストを担当したクリエイターを「ママ」、モデリングを担当したクリエイターを「パパ」と呼ぶ場合があります。これらの作業を外注せずに自分ですべて行った場合、「セルフ受肉」と呼ぶ場合があります。
YouTube Live での配信方法
VTuber のモデルが準備できたら、YouTube Live での配信を行ってみましょう。詳細については、OBS を使って YouTube Live 配信をする方法の記事を参照してください。
YouTube Live での配信は、OBS Studio というソフトウェアを使用して行います。OBS Studio については、OBS Studio の使い方や、OBS Studio で高品質な配信をする設定方法の記事も参照してください。
