DeFi とは

DeFi とは

DeFi(Decentralized Finance)とは、金融機関などの中央管理型の取引所を必要としない分散型金融と呼ばれるシステムです。現在の金融は集中型で、これは国や中央銀行が貨幣を一元的に発行、および管理している形態です。しかし、ブロックチェーンの登場により、中央銀行などを介在しなくても、利用者同士でも信頼して取引ができるプラットフォームが誕生しました。このプラットフォームの登場により、中央集権である必要がなくなったため、分散型金融(DeFi)が可能になりました。

中央集権型システムと非中央集権型システム
中央集権型システムと非中央集権型システム

DeFi は、イーサリアムのブロックチェーンを基盤とした、分散型アプリケーション(DApps)です。分散型アプリケーション(DApps)とは、管理者が存在せず、不特定多数の人が自律的に行動した結果、全体のシステムが機能することです。DeFi では、金融機関を介さずに金融資産などの複雑な移動や取引を可能にしています。

DeFi の市場規模

DeFi の市場規模は、2020 年の後半から急速に伸びており、預かり資産の総額は最大で 10 兆円以上の規模となっています。DeFi Pulse のサイトでは、DeFi サービス毎の預かり資産を確認できます。

DeFi の市場規模
DeFi の市場規模
(c) 2022, DeFi Pulse All rights reserved.

DeFi の主要なサービス

レンディング

レンディング(貸付)とは、仮想通貨を借り入れたり、仮想通貨を貸し付けて利子を受け取ることができるサービスです。これまで資金の貸付・借入は銀行が行ってきましたが、DeFi では、この資金の貸し借りを仲介者なしで取引することができます。レンディングに関する詳細はレンディングとはの記事を参照してください。

レンディングのメリットは、仲介者のコスト(貸付金利と預金金利の差額)が不要になるため、貸し手と借り手の双方にとってメリットがあります。正確には、レンディングを提供しているプラットフォームへの手数料が存在しますが、銀行に比べるとコストは低くなります。レンディングプラットフォームを提供している代表的なサービスは Compound などがあります。

DEX(分散型取引所)

DEX(Decentralized Exchange:分散型取引所)とは、スマートコントラクトによって実現されたユーザ同士で仮想通貨を交換する取引所のことです。スマートコントラクトとは、ある取引において特定の条件が満たされた場合に、決められた処理が自動的に実行されるプログラムのことです。

このようなプログラムを理解するために、従来の取引所が採用しているオーダーブック形式と、DEX で採用されている AMM(Automated Market Makers)の仕組みについて見ていきます。

オーダーブック形式

オーダーブックとは、日本語で「板」や「板情報」などと呼ばれ、注文の需要と供給の情報をユーザに提供します。オーダーブック方式の取引方法は、売値と買値をマッチングさせて取引を行います。

オーダーブック方式
オーダーブック方式

ただし、オーダーブック方式は仮想通貨の取引には不都合な点がありました。仮想通貨は、取引毎に暗号化を行う必要があるため処理速度が遅くなり、暗号化処理自体にもコストがかかるデメリットがあります。そのため、DEX のスマートコントラクトでは AMM が採用されています。

AMM(Automated Market Makers)

AMM(Automated Market Makers:自動マーケットメーカー)とは、取引のルールをプログラムによって制御するものです。AMM ではオーダーブック方式とは異なり、予め仮想通貨やトークンをスマートコントラクト上にプールしています。例えば、仮想通貨を交換する人(テイカー)は、別のユーザと取引しているわけではなく、プールされたところから取引しています。

代表的なサービスは Uniswap などがあります。

流動性マイニング

流動性マイニングとは、利用者が保有する仮想通貨を DEX に預け、そのリターンとして取引所独自のトークン(ガバナンストークン)を入手できる仕組みです。ガバナンストークンとは、新しい機能の開発や、プロジェクト運用の意思決定などの運営方針を決める際の投票権を持つ特別なトークンです。

ガバナンストークンの仕組みを導入したことで最初に成功したのが Compound で、方針を決める投票権として Comp というガバナンストークンを発行しました。その他にも、有名なガバナンストークンとしては、海外の DEX である PancakeSwap で、取引所に流動性を提供する(仮想通貨を預ける)と、手数料収入の他に CAKE と言うガバナンストークンが配布されます。一般的にはガバナンストークンにも価値がついており、価格の上昇による収益も期待することができます。

PancakeSwap(CAKE)のチャート
PancakeSwap(CAKE)のチャート

イールドファーミング

イールドファーミング(Yield Farming)とは、流動性マイニングとほぼ同じ意味で使われる言葉です。厳密には、イールドファーミングが総称としての表現であり、流動性マイニングはイールドファーミングのひとつです。

イールド(Yield)とは、収益や利回りを意味する言葉で、ファーミング(Farming)とは農業や耕すことを意味しています。つまりイールドファーミングとは、前述したレンディングや DEX といった DeFi サービスに仮想通貨を預けて流動性を提供し、その見返りに収入を得る行為のことです。

もともと、仮想通貨で利益を出す方法は、キャピタルゲイン(値上がり益)しかありませんでした。しかし、イールドファーミングによって、インカムゲイン(配当金)の仕組みが開発されました。

ステーキング

ステーキングとは、仮想通貨を一定期間預け入れ(保有し続けること)、その対価として収益を得る仕組みです。定期預金と同じで、預ける期間が長いほど利率が高くなります。ただし、ステーキングは保有しているだけで報酬を受け取れますが、対象通貨は多くありません。ステーキング自体を行っていない、または中止している取引所もあります。ステーキングの詳細はステーキングとはの記事を参照してください。

仮想通貨をステーキングして報酬を獲得できる仕組みは、ブロックチェーンのコンセンサス・アルゴリズムが関係しています。コンセンサス・アルゴリズムには PoS(Proof of Stake)と呼ばれるものがあります。PoS は、仮想通貨の保有量に応じてブロックの承認率を決定するアルゴリズムです。つまり、PoS を採用している仮想通貨を預け入れ、見返りに報酬を受け取る仕組みになっています。

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